何故ハイマテックのツールホルダを使うのか?
このページにお越しになったお客様の中でこの疑問を持っている方は多いのではないでしょうか?
旋盤メーカー純正品とは何が違うの?事例はあるの?
それらの疑問についてお話していきたいと思います。
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【ハイマテックを導入した理由① 純正には無い仕様がある。】
①-1 ER20コレットをER25に変更した事例
オークマ社製GENOS L200のユーザー様の事例です。リング状のワークに今までφ12のドリルを使って穴をあけていました。ワークの設計変更があり、穴径がφ16になりました。旋盤を購入した時についてきた回転工具ユニットのコレットサイズはER20でした。ER20コレットで掴めるシャンク径はφ13までです。旋盤メーカーに問い合わせたところ、コレットのサイズアップは特殊品の為、納期がかかると言われてしまいました。ハイマテックに確認したところ、ER25仕様のラインナップが準標準となっており、2か月かからず入手することができました。埋め込み型のAXナット仕様になっている為工具の振れも少なく助かっています。
(写真1:GENOS L200に導入されたハイマテックの回転工具ユニット。純正にはないER25仕様で低頭のAXナットを採用しています。)
①-2 減速ユニットで高トルク加工事例
中村留精密社WY-100ユーザー様の事例です。M16のタップ加工の仕事があり、純正のミ―リングホルダを使って加工テストを行いました。加工中のトルクで機械が止まってしまい、加工できませんでした。ハイマテック社にはギア比1:2の減速仕様の高トルクタイプのホルダがあることが分かり、早速購入しました。以前のように加工トルクで機械が停止することも無くなり、スムーズに加工できるようになりました。
(回転数指令1000MIN-1に対してギア比で500MIN-1に減速して工具を回転させるユニットがあります。タップ加工などトルクが必要とされる場面で重宝されています。写真はイメージです。減速仕様ではありません。)
①-3 大径ボーリング事例
中村留精密製WT-150ユーザー様の事例です。純正品のボーリングバーホルダはφ25シャンク仕様となっていました。新しい仕事でφ32シャンクのスローアウェイドリルを使う必要が出てきました。ハイマテックではφ32シャンク仕様を標準ラインナップしていて、丁度ドイツ現地に在庫していることが分かりました。特殊品で受注製作となることを覚悟していましたが、短納期でユニットを入手することができました。
(実際にユーザー様が入手したハイマテック社のWT-150用φ32仕様ボーリングバーホルダ。ハイマテック社のツールホルダは欧米に輸出される日本の工作機械メーカ各社に搭載されていますが、その中でも特に中村留精密社向けは豊富な実績とラインナップがあります。)
(何故中村留精密製のラインナップが何故豊富なのか?ハイマテック社自体も中村留精密製の複合旋盤を多数所有していて、機械の仕様を熟知しているのがその理由の一つです。NTRX-300をヨーロッパで最初に導入したのもハイマテック社です。写真 ツールホルダのハウジングを加工しているNTRX-300)
①-4 3倍速ユニット導入で小径工具の周速アップ事例
シチズンマシナリー社ミヤノ機BNJ-51SY5を使用しているユーザー様の事例です。ドリル加工後のバリ残りを手作業でおこなっており、効率化の為自動化を進めていました。バリ取りブラシを試したところ、バリを除去できることが分かりました。しかし、そのブラシを使うためには最低でも8000MIN-1必要となり、純正の回転工具ユニットでは6000MIN-1までしか回らない為使えませんでした。ハイマテック社では同機向けのギア比1:3の増速回転工具ユニットをラインナップしていることが分かりました。穴あけもバリ取りも同一機内で完結できるようになりました。
(写真3 実際にユーザー様が導入した3倍速ユニット。タレットへの取り付け部は純正品と同じなので、届いたその日から付け替えるだけで簡単に使用できます。)
1-⑤ 斜め穴加工事例
シチズンマシナリー社ミヤノ機ユーザー様の事例です。
新しい仕事で斜め穴をあけることになりました。当然そのような回転工具ユニットは持っていませんでした。ハイマテック社ではユニバーサルホルダと名付けられた角度調整型のユニットをラインナップしていることが分かりました。
ミヤノ様でもハイマテック社のユニバーサルホルダを認識していた為、使用方法やプログラムの話もスムーズに進めることができました。
(写真4 ミヤノ機向けの角度調整型ユニバーサルホルダ。このユーザー様では、本体に刻んである目盛りとデジタル式の角時計を使って角度を調整し、斜め穴加工に使用しています。)
1-⑥ フェイスミル加工の剛性UP・能率UP事例
中村留精密工業製設備ユーザー様の事例です。
このユーザ様は軸付カッターを複合旋盤のミーリングホルダを取付けして、
平面出し加工を行っていました。
しかし軸付カッターをコレットでクランプしていると強いトルクには耐えられず、
スリップやビビりなどの影響が発生していました。
そのため、理想的なカッター径や条件で加工することができず、
平面出し加工はボトルネックの工程になっていました。
そこで新たにハイマテックのu-tec仕様のミーリングホルダを導入頂きました。
(写真 u-tecアタッチメントとはハイマテックのツールホルダ用に専用設計されたアタッチメントです。ERコレットの代わりに取り付けて使います。機外段取りに最適です。)
u-tecとは専用のポリゴンカップリングによってミーリングホルダのスピンドルと工具を剛性接続できるハイマテック独自の規格です。
(写真 マシニングセンタなどで使用されるフェイスミルカッタをu-tecのアタッチメントに取り付けた状態)
(u-tecとはハイマテック社のツールホルダ用のアタッチメントです。アタッチメントの後ろ側がERコレットのテーパにあわせてあり、コレットの代わりに差し込んで使うことができます。テーパ部の後ろ側をポリゴン形状にしてある為、大きなトルクが必要な加工でも機械側の出力をしっかりと刃物に伝達できる構造になっています。)
u-tecによってマシニングセンターなどで良く使用されるアーバ接続タイプの
フェイスミルを使用できるようになったので、従来よりも高速で安定した
平面出し加工を実現することができました。
またu-tec仕様のホルダは専用のアタッチメントでの剛性接続だけでなく、
一般的なER規格コレットでも使用することができます。
フェースミル加工などが必要ないワークを加工する際は、
同じホルダにERコレットを取り付けて通常のドリル加工などに活用して頂いています。
1-⑦ 高剛性ホルダでポリゴン加工
ある設備メーカ様の事例です。
円筒ワークから六角形や四角形などの多角形を高速で切出す工法の一つにポリゴン加工
という工法が存在します。
(写真 ポリゴン加工の様子。主軸と工具を原則1:2で同期回転させてワークの外径を多角形形状に旋削します。)
弊社では高炭素鋼やスチールに対してもポリゴン加工ができる高性能なツーリングの
ポリターンという製品を展開しています。
https://www.youtube.com/watch?v=mKs8LMbi96Y
ポリゴン加工は高速でバリ発生も抑制できるユニークな工法ですが、
加工時に衝撃力が発生するので、剛性のあるミーリングホルダを必要とします。
このメーカ様にはポリターン&ハイマテックミーリングホルダで安定した品質の
ポリゴン加工を導入して頂きました。
1-⑧ 斜め穴加工用ユニットのスリム化
シチズンマシナリー社製Miyano機ユーザ様の事例です。従来から複合旋盤で斜め穴加工を行っていましたが、国産メーカで製作した斜め方向の回転出力軸を持つユニットはボディが非常に大きく、タレットの両隣りのステーションに干渉が発生していました。このため、タレットに搭載できる工具の数が制限されていました。ハイマテックのホルダは任意に角度調整が可能なユニバーサルアングルタイプのミーリングホルダでも非常にコンパクトで干渉が発生していません。悩みだった搭載工具本数の制約から解放されました。またスピンドルの角度を変えられる複雑な機構にも関わらず、角度固定のホルダと遜色ない剛性と精度を保っているため、様々なワーク形状に柔軟に対応できる様になりました。(写真 ユニバーサルホルダで斜め穴加工用にセッティングしたイメージです。ミヤノ機用ではありません。)
1-⑨ 突出しの長い工具の取り付けができるホルダの事例
シチズンマシナリー社ミヤノ機ユーザー様の事例です。新しい仕事で工具を今までよりも長く突き出す必要が出てきました。機械の懐が狭く、既存の回転工具ユニットではこれ以上工具の突出しを長くすることができません。ハイマテック社の回転工具ユニットではコレットの突出しが少ないAXナットを採用している為、懐の狭い機械の中で工具を従来よりも長く突き出すことができます。また、ハイマテックの回転工具ユニットはコレットの周りをベアリングが包み込むような構造になっているので剛性が高く、びびりにくくなったとご評価いただきました。
(写真 一例として中村留精密工業製WT-150用のホルダ3種の突出し量を比較してみました。AXナットを採用していることにより従来型よりもホルダ自体の突出しが短くなっています。右端は更に突出しを短くした特殊仕様品です。)
逆に突出しが短くてクロス穴加工時にドリルが届かなくなる、などという場合用にu-tecアタッチメントを使って突出し量を長くすることもできます。
(写真 u-tecの突出し量を長くする為のアタッチメント。コレットサイズを一回り小さくする仕様もあります。)
1-⑩ 内部給油ホルダでリーマ要らずの事例
DMGmori社NLXユーザー様の事例です。穴精度がうるさい仕事があり、今まではドリル加工→リーマ加工と2工程で仕上げていました。ハイマテック社の内部給油ホルダを導入したことによりオイルホール付きのドリルが使えるようになり、ドリル加工のみで精度を維持できるようになりました。
(写真 内部給油ホルダのイメージ。写真中ではレゴフィックス社のフラッシングディスクを使用して工具の周りを這わせるようにクーラントを供給しています。シーリングディスクを使用するとコレット端面からではなく工具の先端のオイルホールから切削液を供給することができます。)
1-⑪ ドリルの寿命が1.5倍になった事例
中村留精密製WT-150ユーザー様の事例です。超硬のドリルの寿命が思ったよりも短く、工具交換頻度が高くて困っていました。JIMTOF2016で中村留精密社のブースでハイマテック社のホルダを見たのを思い出し、一台買って試してみることにしました。変化点を回転工具ユニットだけにして比較してみたところ、従来の回転工具ユニットを使った時に比べてハイマテックのユニットで加工した時はドリルの寿命が1.5倍になりました。
(写真 高精度なユニットづくりの為、ベアリングの種類や取付位置、予圧にもこだわっています。)
(写真 ハイマテック社のスピンドルは厳選された焼き入れ済みの材料を特別な手法で高精度に仕上げてあります。)
1-⑫ ツール剛性不足を解消した事例
DMG MORI NL1500ユーザー様の事例です。
純正品ではメイン・サブ双方に装着する為のボーリングバーホルダーは所有していましたが、工具搭載本数に制限がありました。搭載可能な工具本数を増やす為、ダブルボーリングバーホルダーを以前から購入したいと思っていました。しかし、純正品ではφ20迄の設定しかなく、φ20の工具で加工すると剛性不足で狙った精度や加工時間にできない為、躊躇していました。
仕方なく2台の旋盤加工に分けて行う必要があり生産効率が非常に悪くなっていました。
ハイマテックにダブルボーリングバーホルダーφ25があることを知り、購入しました。これによりメイン側タレットを使用しサブスピンドル側での加工が可能となり、剛性不足に悩むこともなくなりました。工程を分ける必要もなくなって、生産効率の向上が可能となりました。
(写真 ユーザー様が購入されたボーリングバーホルダ。日本ではVDIシャンクのホルダは多くないが、海外では着脱がボルト1本でできるので一定のニーズがある。その為痒い所に手が届く豊富なラインナップから選ぶことができるようになっている。)
お探しのホルダが見つからない時、内容の詳細が判らない時、
特殊品のご要望がある場合等はお気軽に山田マシンツールまでお問合せ下さい。
弊社スタッフが選定のお手伝いをさせて頂きます。
FAQは近日公開予定です。
■AXナットを採用
ハイマテックホルダの標準はAXナット(おねじのナット)仕様になっています。
従来品に比べてコレットが中に沈んだデザインになっています。
これにより突き出し量が短くなっています。→AXナットとは?
■ベアリングへのこだわり
ハイマテックのBMT(ボルトマウント方式)ホルダでは高剛性・高精度な加工を実現する為、ベアリングの種類や取り付け位置が工夫されています。
ラインナップの中にはローラーテーパーベアリングを使用し、コレットがその真ん中にすっぽりと収まるようなデザインのモデルがあり、世界各国のユーザ様から、剛性があると評価をいただいております。
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