ローレット(ナーリング) 常識を変えた新しいローレット技術
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ローレット加工(ナーリング加工)とは

ローレット(ナーリング)ギザギザ形状のことを、フランス語でローレット、英語ではナーリングと呼びます。日本での製造現場で一般的にローレットと呼ばれ、主に丸物の外周に加工しています。
ローレットには主に二つの役割があります。一つは、滑り止めとしての役割です。例えば時計のリューズ、ダイアルのツマミ、100円ライターのローラ、カメラのボス、キャップ等の外周部分はよく目にする代表的なものです。
もう一つ、ローレット(ナーリング)は目に見えない部分でも役割を果たしています。圧入部品(インサート)の接続部に加工して、摩擦係数を上げたりギザギザを食付かせたりすることで、抜け止め・回り止めとしての役割を果たします。


以下は、近年の当社による本ツールに関する技術専門誌掲載論文です。ご参照くださいませ。
PDFファイル「ツールエンジニア 03年9月号」ダウンロード(PDFファイル:629KB)>>

PDFファイル「ツールエンジニア 04年10月号」ダウンロード(PDFファイル:505KB)>>


転造方式と切削方式

2種類のローレット加工方法の比較

ローレットには大きく分けて転造方式と切削方式の2種類の加工方法があります。
条件や目的に合せて最適な方法を選択することをお勧めします。

  転造ローレット 切削ローレット
メリット
  • 段差際までの加工に適している
  • 素材径よりローレット山を盛り上げることができる
  • 切削タイプと比べてツールコストを抑えられる
  • 加工幅が短い場合、短時間で加工できる
  • 中空材や細径の加工に適している
  • 長尺ワークの加工に適している
  • チャックやスピンドルの負荷を軽減できる
  • 大きなピッチの加工時、加工負荷が少ない
デメリット
  • 加工できる材質が制限される
  • 切削と比較して、設備剛性を要求する
  • ワーク中間部からのローレット加工ができない
  • 段差のあるワークでは加工範囲が制限される

対応材質・形状

材質 銅・真鍮 アルミニウム
(SS材等)

(SSM材等)
鋳鉄 樹脂 チタン
転造 ×
切削
ワーク形状 段差際 中空材 テーパ部加工 長尺材 中間部加工 内径部加工 小径材
転造
切削 × ×

*上記はあくまで一般的な指標です

  • 段差の際まで加工
    段差の際まで加工
  • 中空ワーク
    中空ワーク
  • 小径ワーク
    小径ワーク
  • 樹脂ワーク
    樹脂ワーク

ローレット(ナーリング)の豆知識

ローレット(ナーリング)のピッチと深さの関係

ローレット(ナーリング)のピッチと深さの関係基本的にローレット(ナーリング)の仕上がりは約90゚(実際は若干鈍角)になります。 ローレット(ナーリング)の深さは溝角度が90゚のときピッチ×1/2となります。

ローレット(ナーリング)のピッチの表し方

  1. m=モジュール 2ピッチ円(山の高さの中心線)から頂点までの距離を表し、外周ピッチに換算するにはこの数値に3.14をかける。
    たとえばm=0.3のときP=0.3×3.14=0.942≒1.0と近似値換算する。
  2. No.=番手 インチの中に何山あるという指示。つまり25.4÷番手=ピッチになる。
    例えば、26番=25.4÷26=0.977≒1.0と近似値換算する。


切削ローレット使用時の段付被削材の加工範囲

切削式ローレット(ナーリング)工具ではカッタに角度をつけているため工作物に段差がある場合、肩まで加工することはできません。加工できる寸法範囲は使用するカッタの外径により表の様な範囲でローレット(ナーリング)加工することができます。
※使用カッタの外径はホルダ型式で決まります。詳しくは各ホルダの使用カッタ外径を確認してください。

段差 a 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
使用カッタ外径 b 8.9 1.0 2.5 3.0              
b 14.5 1.2 1.6 2.2 2.5 2.8 3.1        
b 21.5 1.7 2.0 3.0 3.4 3.9 4.7 5.9 6.4 6.7  
段付被削材の加工範囲

切削ローレット 推奨加工条件表(概算)

加工する
材質
加工物
の外径
Ø2〜12 Ø12-40 Ø40-250 Ø250以上
使用カッタ
の外径
V
周速
S
送り
V
周速
S
送り
V
周速
S
送り
V
周速
S
送り
m/min mm/rev. m/min mm/rev. m/min mm/rev. m/min mm/rev.

引張り強さ
60Kg以下
8.9
14.5
21.5
35
45
60
0.05-0.08
0.07-0.09
0.07-0.14

40
60

0.07-0.09
0.07-0.15


55


0.07-0.15
   
32
42
    90

0.10-0.20

85
100
0.10-0.20
0.10-0.30
80
95
0.10-0.20
0.10-0.30

引張り強さ
90Kg以下
8.9
14.5
21.5
25
35
50
0.04-0.07
0.06-0.08
0.06-0.12

30
45

0.06-0.08
0.06-0.12


40


0.06-0.12
   
32
42
    70

0.08-0.16

65
80
0.08-0.16
0.09-0.25

60

0.08-0.16
ステンレス 8.9
14.5
21.5
22
30
40
0.04-0.06
0.06-0.08
0.06-0.12

28
35

0.06-0.08
0.06-0.12


32


0.06-0.12
   
32
42
    45

0.08-0.16

42
55
0.08-0.16
0.09-0.25
40
50
0.08-0.16
0.09-0.25
黄銅 8.9
14.5
21.5
60
70
100
0.06-0.10
0.08-0.12
0.08-0.20

60
100

0.08-0.12
0.08-0.20


90


0.08-0.20
   
32
42
    140

0.10-0.30

130
160
0.10-0.30
0.10-0.30
115
140
0.10-0.30
0.10-0.30
アルミ
ニュウム
8.9
14.5
21.5
70
80
120
0.06-0.13
0.08-0.18
0.10-0.25

70
110

0.08-0.18
0.10-0.25


100


0.10-0.25
   
32
42
    150

0.10-0.35

135
160
0.10-0.35
0.10-0.50
125
150
0.10-0.35
0.10-0.50
鋳鉄 8.9
14.5
21.5
22
30
40
0.04-0.06
0.06-0.08
0.06-0.12

28
35

0.06-0.08
0.06-0.12


32


0.06-0.12
   
32
42
    45

0.08-0.16

42
55
0.08-0.16
0.09-0.25
40
50
0.08-0.16
0.09-0.25
樹脂、その他 お問合せください。

上記加工条件について
  1. 使用カッタはホルダによって決定します。
  2. ピッチが粗いほど1回転あたりの送りを、範囲内の小さい方に合せてください。
  3. 切り込み量は使用カッタのピッチ分(径で)⇒肩肉1/2ピッチ
  4. 切り込み速度は0.03〜0.08が目安です。
  5. 必ず水溶性または油性の切削油をかけながら加工してください。

周速を回転数に直すには

回転数 rpm =  V×1000
材料径×3.14
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